―いつか絶対…！！―
好きな人or好敵手？
アカデミーに入って２年が経つ頃には女子の中で体術においてテンテンの右にでるものはなかった。…が。
『何で！？何でなの〜！』
そんなテンテンも男子混合の成績では２位止まりだった。
それがテンテンにとっては許しがたい事であり、最大の謎だった。
『うーん…許せないわ…体術だけでは負けたくないのにぃ！』
テンテンは何とかその男子を探し出そうと友達に聞いてみた。
「私達の同期で体術の成績せが一番いい男子が誰だか知ってる？」
「体術…、うーん…。あ！それって日向君じゃない？」
「日向君？」
当時テンテンは全くと言っていいほど男子に興味が無く、『日向』なんて名前の子は知らなかった。
「誰？…それ。」
「え〜〜っ！！テンテンしらないの〜？！」
周りにいた女子は信じられない！とばかりに声を上げた。
「ほんっとに男子に興味ないんだから…テンテンは。」
「…で、誰なのよ？」
テンテンはそんな事はどうでもいいとばかりに言った。
「日向君…フルネームは日向ネジ君なんだけど、私たちの同期のルーキーなのよ！」
「つまり、成績優秀！性格はクールで容姿はストレートで真っ黒な髪で色が白い女の子も顔負けの美男子よ！」
『美男子…ねぇ…。』
「ふーん。とりあえず分かったわ。ありがと、みんな。じゃあ、私帰るから！バイバイ！」
「「「あっ！うん！バイバイ！！」」」
テンテンは友達に別れを告げると帰る前に修行場に向かった。
『成績優秀だろうがなんだろうが絶対負けたくない！』
テンテンが修行場に着くと先客がいた。
『あ、あの子ってまさか…！』
そこに立っていたのは噂どおりの人物だった。黒くて長いストレートな髪、確かに女の子も顔負けの色白美男子。
「何か用か？」
「え？」
その男子『日向ネジ』はテンテンに背を向けているのにもかかわらずテンテンがいる事が見えてるかの様に話しかけて来た。
『な、何で私がいるって分かったの〜！？』
「何か用か？…と聞いたんだが…聞こえてないのか？」
「え？あ。あの、あなたって日向ネジ君？」
「そうだが…、それが何だ？」
テンテンは話していてだんだんとムカついてきた。
『何なの〜！コイツ〜！私を見下してるみたいにぃ〜！！』
「体術の成績のトップってあなたよね？」
「そんな事が聞きたかったのか？お前。」
「そうよ！何かおかしい？だって私…体術の成績だけは誰にも負けたくないんだもの！」
「お前、オレの実力を見てから言ってんのか？」
馬鹿かお前とばかりに言ったネジに大してテンテンは
「悪いけど私、あんたみたいなのにはずぇ〜〜〜〜〜ったい負けたくない…負けるはずないの！
なんなら今ここ証明してあげるわ！」
「…やめとけ。お前みたいな女子には無理だ。」
カチン
「いいから相手になりなさい！！」
「フン…どうなってもオレは知らないぞ？」
「上等だわ！」
まさに売り言葉に買い言葉。２人は対戦する事になった。
ほぼ互角の戦いだったが事態は急変した。
『ヤバイ…足…捻った！』
テンテンは必死に痛みを堪えていたが、ついに足が体重を支えきれずに倒れそうになってしまった。
『わっ！こける！！』パシッ
「だから無理だと言っただろう？」
『え…？』
テンテンは倒れてはいなかった。テンテンはネジに受け止められていたのだ。
「な、何で助けたの…？」
「…特に意味はない。」
「…ありがとう。」
テンテンは自分で立つと言った。
「次は絶対負けないからね！…それと、私の名前はテンテン！［お前］なんて名前じゃないんだからね！
それぐらい覚えといてよ？！また、相手してもらうんだから！分かった！？」
「フン。覚える気があったら覚えといてやる。」
「じゃあ、帰るから。さすがにこのまま練習は出来ないしね。バイバイ！あ！最後に一つ聞いていい？」
「…？」
「今更だけどその目って後ろも見えるの？」
『本当に今更だな…；』
「見える。」
「そぅ。」
テンテンはそう言うと帰っていった。
そして帰りながら
『日向ネジ…か。不覚だけど、一瞬だけ…かっこよく…見えたじゃないっ///！！…でも、絶対いつか
…超えてやるんだからっ！』
一方ネジは、
『…なぜオレはあいつを助けたんだ？…テンテン…か。全く…またくだらない繋がりが出来たな…。』
そう言いつつもネジは空を見上げて笑っていた。
さて、この二人の関係は好きな人or好敵手？
-END-
太っ腹な琥珀ちゃんにもう１作頂いてしまいました！
私もテンちゃんは最初ネジをライバル視してそーだな〜と思っていたので
倍楽しく読む事ができました♪♪(*＾▽＾*)
こけたテンテンを受け止めたネジに拍手！！（ナニ
かっくぃーーー！！！(≧▽≦)
私も受け止めてもらいたいっw（帰れ
一気に２作も本当にありがとーございました！！♪
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