―何で泣いてるの?―

-涙と笑顔-



ふと懐かしい事を思い出した。たあれは私が4才の頃だったと思う。
『帰りに森に寄ってかえろ〜。』
お母さんにお使いを頼まれたテンテンは帰りに、最近見つけたお気に入りの森の空地に寄って帰る事にした。
『アレ…?』
空地に着いたテンテンは先客がいる事に気付いた。
『誰だろ…?珍しいな…。』
テンテンに背を向けた形で空を見ているその子はテンテンに気付いてはいなかった。
『…アレって…男の子?それとも女の子?』
その子は黒くて長い真っ黒な髪を下の方で結んでいて、パッと見ただけではテンテンは判別が
出来なかった。
 
 
 
 
 
 
 
「あの…」
 
 
 
 
 
 
 
「…!?」
『…あ!』
気になったのでとりあえず話かけてみる事にしたテンテンは、その子が泣いている事に気付いた。
そのせいでテンテンは何と話を続けていいか分からなくなってしまい、思わぬ事を口に出してしまった。
「あの…あなたは男の子?それとも女の子?どっちなの?」
『な、何言ってるの!?私!』
「ボクが女の子に見えるの…?」
慌てるテンテンをよそにその子が返した返事はまともだった。
「お、男の子なんだ!」
「…。」
「…何で…泣いてるの?」
「…ボクの…父上が…ボクを置いて逝っちゃったんだ。…空の上に…」
「…。」
テンテンは何て言ったらいいか分からなかった。テンテンは親を失った事などない。
だからテンテンには彼の苦しみは分からなかった。
それでもテンテンはその子をはげまそうと一生懸命考えて、話し始めた。
「…私は…、お父さんも、お母さんもいるから、よく…分かんないけどっ、
…でも君が泣いてたらお父さんも悲しくなっちゃうから、笑ってた方がいいと…思う…よ?」
「…。」
ためらいがちにテンテンは話を続けた。
「だって…ホラ、お父さんが安心して天国にいられないよ?…君が…泣いてばっかりだったら…。
…だから…もっと強くなって、いっつも笑ってられるように…しなきゃ…。…ねっ!」
テンテンは元々明るい性格だったので、暗い雰囲気が段々耐えられなくなってきて何とか明るくしようとがんばった。
「ほら、笑って笑って!!」
するとその子はテンテンの笑顔につられたのか少しだけ笑った。
『わ…!』
「笑ってた方がいいよ!絶対!かわいいモン!!」
『…か、かわいい!?』
その子はテンテンにかわいいと言われて真っ赤になってしまった。
 
 
「元気になれた?」
「///…元気になれたかは…分からないけど…その…、あ…りがとう…///」
「お礼なんて言わなくていいよ、私何もしてないもん!
…あ!お使い頼まれてるの忘れてた!早く帰らなきゃ!じゃあ、バイバイ!」
テンテンはその子の名前を聞くのも忘れて駆けて行った。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『フフッ…懐かしいな〜…アレは誰だったんだろう…。』
その後2人はアカデミーで再開し、揚げ句の果てには3人1組のチームまで同じになるが、
2は全くお互いのことに気がつかなかった。
そう、テンテンがあの時出会ったのはネジだったのだ。
 
 
 
 
2人がなぜ気がつかなかったのかと言うと、ネジからしてみれば[テンテンのような容姿の子はどこにでもいた。]からであり、
テンテンからしてみれば[ネジは容姿こそあまりかわらなかったものの、性格が変わりすぎていた。]ためである。
そんなわけでたとえ2人がこの事を覚えていたとしてもお互い誰だかは一生わからないだろう。

                                   
                                 ―END―
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

琥珀ちゃん・・・ご・・ごめんなさい・・・。
前にもらった小説手違いで消しちゃって修正した小説をまたもらってしまいました(滝汗
本当に本当にごめんなさい!!(>_<)
自分のバカさ加減にイライラするよ・・・。

今度こそきちんと保管させて頂きます!
素敵な小説をありがとうございました!

 

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